2024-01-01から1年間の記事一覧

アブラソコムツ 食べたら最後、体中から油が染み出てしまう魚

皆さんはトロ好きでしょうか? マグロなら大トロや中トロ、最近ではトロサーモンなんていうのもおいしいですよね。トロは魚のお腹の部分のことを指し脂質が高く人気のある部位です。 ところで中には全身がトロと言っても良いくらい脂ののっている魚も居ます…

カエンタケ 燃え上がる炎の様な赤いキノコ

引用元:カエンタケ | きのこ図鑑(https://kinoco-zukan.net/kaentake.php) 燃えさかるような炎のような形、遠くからでも目を引く赤い色。キノコなのですが一般的に想像するような柄に傘がある形はしておらず、真っ赤な指がにょきにょき生えてきているよう…

テロメア あなたの細胞分裂はチケット制

テロメアという言葉を聞いたことあるでしょうか?ブラックバーン、キャロル・W・グライダー、ジャック・W・ショスタクはこのテロメアとそれに関わる酵素であるテロメラーゼの研究によって2009年ノーベル生理学医学賞を受賞しました。 テロメアに関わる話をざ…

カメレオン 思ったことがすぐ顔色に出ちゃう?

カメレオンはトカゲ目カメレオン科に属する動物の総称。ぎょろぎょろと動く特徴的な目、獲物を見つけるとすごい勢いで伸びる舌。そしてなんといっても変幻自在に色や模様が変わっていくその皮膚が目を引きます。 周りの環境に応じて自らの体色を変え完全に景…

ニコラ・アペール 長期保存を可能にした凄腕パティシエ

皆さんは缶詰を食べたことをあるでしょうか。 サバ缶やシーサラダ缶、ホールトマト缶、フルーツポンチ缶……などなど様々な種類があります。変わり種だとパンの缶詰や、カップヌードルの缶詰、空気の缶詰などがあるでしょうか。 どれも長期保存がきい1年や2年…

マングース 勝手に連れてこられて、最終的に根絶された不遇な動物

2024年9月3日環境省が奄美大島のマングースを根絶したと宣言しました。 当初は奄美大島に生息するハブ対策として連れてこられたヒーローだったはずのマングースが、一体どうして悪役として退治される結果になったのか。今回はその辺りをまとめておきたいと思…

カモノハシ 哺乳類?鳥類?爬虫類?学者を困惑させた不思議な生き物

今回ご紹介するのはカモノハシ(Ornithorhynchus anatinus)です。 全身はもぐらのような姿ですが、一番目に付くのは大きな黒色のくちばし。足を見るとアヒルなどの水鳥のような水かきがついています。そしてビーバーを思わせる太いしっぽ。 18世紀末、オー…

マシコヒゲムシ 口すら見当たらない。消化管を捨て去った生物

突然ですが皆さんは一生食べなくても困らない体になるが口がなくなるのと、食べないと暮らしていけないが口があるのとどちらが良いでしょうか? 前回は自分の体を蜜保存用の容器兼サーバーにしてしまうミツツボアリを紹介しました。 容器が作れないなら自分…

ミツツボアリ 食糧難対策で自身が壺になったアリ

アリとキリギリスと言う話をご存じでしょうか。イソップ童話の名作です。 ざっくり話をまとめると、冬を控えてせっせと労働して食べ物を巣に運び込むアリ達。それを見てキリギリスはもっと今を楽しめばいいのにと笑い飛ばします。 冬の真っただ中、アリの巣…

アオアシカツオドリ 水色の足でかわいいダンス

皆さんは鳥の足をまじまじと観察したことがあるでしょうか。 スズメの足は短く赤みがかった茶色。 セキレイは長くすらっとした足で真っ黒。 シギは薄い黄色をしています。 こうしてみると鳥ごとに足の色はさまざまであることが分かります。 そして今回はそん…

サハラギンアリ 人と同じスピードで歩くアリ!?

サハラ砂漠はアフリカ大陸に存在する世界最大級の砂漠です。 なぜ最大ではなく最大級と言い方になるかと言うと実は砂漠の定義は「年間降水量が10㎜未満の土地」となっています。すると世界最大の砂漠は南極大陸になってしまうからなのです。一面氷に覆われた…

タコブネ タコが貝を背負ってやってきた

引用元:珍魚採集報告第224号 タコブネ | 東京都島しょ農林水産総合センター(https://www.ifarc.metro.tokyo.lg.jp/watch/fish-zukan/rare/224.html) タコは非常に知能が高い生き物だそうです。 あたりの景色に応じて体色を変化させたり、鏡に映った姿を自…

カカポ 弱点要素満載。おいしそうな匂いを振りまく飛べないオウム

飛べない鳥と言えば?と聞かれたら皆さんは何を想像するでしょうか。ニワトリでしょうか。それともダチョウでしょうか。今回は飛べないオウムであるニュージーランドのカカポの不思議な特性を紹介したいと思います。 〇オウムの中で唯一飛べない オウムとは…

ピトフーイ 伝説の毒鳥「鴆」の手がかり

毒鳥である鴆(ちん)をご存じでしょうか? 『史記』や『韓非子』をはじめ中国の要人暗殺に使用された毒として印象的な存在が毒鳥でが鴆です。 『和漢三才図絵』によれば鷲の様に大きい体に、銅色のくちばし、そして有毒の羽毛は緑色であったそうです。鳥自…

『珍玩鼠育草』 ネズミに夢中な江戸時代の英知 前編

私が子供のころ遺伝に関連する言葉に「優性遺伝」、「劣性遺伝」という言葉がありました。 ところが最近の遺伝子を扱う本ではこれに代わって「顕性遺伝」、「潜性遺伝」という言葉に代わっています。 調べてみると2021年度に中学校の教科書で、2022年度に高…

ナンジャモンジャ 水木しげる氏もさじを投げた謎の妖怪

日常的な生活の単調さに飽いてきたときにふと目を通してしまう本と言うものがあります。そんなお気に入りの1冊が『[図説]日本妖怪大鏡』(水木しげる著)です。 『ゲゲゲの鬼太郎』で有名な水木しげる氏の味のあるイラストとその妖怪の逸話が紹介されたも…