氷雪藻 雪がスイカみたいに赤く染まる

寒い時期がやってきました。

私が住んでいる地域は雪が滅多に降らないので、子どものころはたまに雪が降った日なんかは外に出て雪だるまを作ったり、雪合戦をしたりと大はしゃぎだった記憶があります。

今ではタイヤもスタッドレスじゃないし、鎖もないし積もったらどうしようと交通手段を心配するようになりました、子どものころはもしかしたら休みかな?と期待していた頃とは大きな違いですね。

 

 

雪は白く、すべてを覆い隠してくれるイメージもあります。さらに雪が降ると何だか妙に静かだなと感じたことはないでしょうか。

それもそのはずで雪は隙間が多い構造になっており、そこを音が通ろうとすると中で何度もぶつかって進めなくなります。そのため吸音性にも優れ雪が積もる夜はいつもにもまして静かな雰囲気が漂うというわけです。

 

白く静かな雪。

ところがこの雪が朝起きたら、スイカをぶちまけたかのように一面真っ赤に染まっていたら?実はこの現象は現実に起こりうる出来事なのです。

 

どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?

雪は先ほど説明した通り白いのですが、その白さの理由は吸音性と同じ仕組みで光が幾重にも雪の中で反射しあいその結果として白く輝いて見えるのです。

 

ではその中に入ってしまった藻はどういった状況になるのか。

じつは大変危険な状態にあります。というのも周りから一斉に強い光を浴び続けていることになり、当然その中にはDNAを破壊してしまう紫外線も含まれています。

 

そこで藻が考え出したのがアスタキサンチンという赤い色素を大量に作りだします。この色素は高い抗酸化作用を持つのでDNA損傷を食いとどめてくれるのです。

ちなみにこのアスタキサンチンは自然界にも多く採用されておりエビやカニの甲羅、サケの身などもこの色素による発色になります。

 

昔からこの現象は確認されていたようでアリストテレスの『動物誌』にもこの氷雪藻を見て描いたと思われる現象が記載されていたりします。

 

赤い雪、怖いですが一度見てみたい気もします。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

参考URL:雪を赤く染めた「スイカ雪」の正体は? 米ユタ州で観測(2/2) - CNN.co.jp

 

壊血病 ビタミンC不足が招く病気

日常生活でもよく耳にするビタミン。その語源はvital(生命の)amin(アミノ)になります。

最初に発見されたビタミンB1がアミノ基を持っていたこと、不足すると脚気を発症し生命にかかわる物質であることからそういう名前になりました。

ちなみに最初にビタミンB1を分離したのは1910年の鈴木梅太郎で「オリザニン」と命名していたのですが、その1年後フンクも分離に成功し有名になったのは、フンク命名のビタミンという名称でした。

 

生物の生存・生育に微量に必要な栄養素のうち、その生物の体内で十分な量を合成できない炭水化物・タンパク質・脂質以外の有機化合物の総称として現在はそのレパートリーを拡大し、ビタミンは13種類が認められ、B群だけでもB1、B2、B6、B12、ナイアシンパントテン酸葉酸、ビオチンがあります。

どうして歯抜けの数字なのか気になると思いますが、実はこの間には一時期ビタミンと思われていたが実はそうではなかったという理由で欠番になったからです。

例えば体のエネルギーとして使用されるATPも一時期ビタミンB4として命名されますが、後に体内で合成ができることが分かりこの名称は使われなくなりました。

 

簡単に言い直せばビタミンはなくなると欠乏症と言う病気を発症する必需品。そうであるにも関わらず体内では作れないまたはほぼ作れないので外から補給する必要がある物質ということになります。

ちなみにほぼ同じ条件で無機物をまとめたものがミネラルになります。

 

ビタミンCは不足すると壊血病を引き起こします。

皮膚や歯ぐきから傷もないのに出血したり、ケガをしても治りが遅くなり、免疫力が低下し最終的に感染症になり死に至りやすくなります。

船上では新鮮な野菜や果物は手に入らないため、ビタミンCが摂取できない状態が慢性的に起こっていました。そのため壊血病は当時の船乗りを悩ます原因不明の病だったのです。

 

1747年に海軍のリンドという人がお金持ちの船旅では壊血病は起こらないという話を聞いて、有効な食べ物があるに違いないと思い実験を始めました。

壊血病が出た船員を集め、リンゴ酢、硫酸とアルコールの混合液、酢、海水、オレンジとレモン、薬を用意しそれぞれに別のものを渡して経過を観察しました。

するとオレンジとレモンを与えたグループはまっさきに改善が見られたのです。リンドは壊血病の有効な打開策を手に入れたとして論文を書き、船に柑橘類を使用したロブジュースを積み込むことを推奨します。

これであの悪夢のような病気ともおさらば……。だったのですが、この後も船乗りたちは壊血病に苦しむことになりました。というのもこのロブジュースは製造過程でぐつぐつと果物を煮込むのですが、ビタミンCは熱に弱くこの過程で壊れていたのです。

 

結局柑橘類なんて効果がないじゃないかと言う風潮が高まり対策は振出へ。

再び柑橘類こそが壊血病に有効であると再注目されたのは30年ほど後のギルバード・ブレーンによってでした。1795年海軍には毎日のレモン果汁支給が決定し、イギリス海軍から壊血病の猛威は去ったのです。

レモンと言えばビタミンCという位結びつきが強いですが、当時この事実に気づくまでに多くの出来事があったと思うと何だか感慨深いです。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

アブラソコムツ 食べたら最後、体中から油が染み出てしまう魚

皆さんはトロ好きでしょうか?

マグロなら大トロや中トロ、最近ではトロサーモンなんていうのもおいしいですよね。トロは魚のお腹の部分のことを指し脂質が高く人気のある部位です。

 

ところで中には全身がトロと言っても良いくらい脂ののっている魚も居ます。いえ、それどころか一度口にしてしまうと穴と言う穴から食べた魚の油があふれ出してしまうというホラー映画のような展開になってしまう魚がいます。今回紹介するのは厚生労働省から流通禁止の指定を受けた危険な魚アブラソコムツの紹介です。

 

通常口から入った脂質は口や胃、すい臓から分泌される脂質分解酵素リパーゼによって脂肪酸グリセリンに分解され、小腸の上皮細胞から吸収されます。そしてまた中性脂肪として合成されます。

何だか手間ですが、入り口の小さい家に大きなタンスを入れる感じです。完成品を入れようとすると入らないので、一度ばらしてパーツごとに入れて部屋の中で組み立てているというわけです。生物学では、このようにまず完成品をばらす作業を異化、自分の体内に入った後で好きに組み立て直すことを同化と呼びます。

 

ところがアブラソコムツの脂質はワックスエステルでできています。オレイン酸が豊富らしいのですが、これは化粧品などで重宝される物質だそうです。

そんなアブラソコムツを食べると何が起こるかと言うとワックスエステルは脂質分解酵素リパーゼでは対応していません。当然、分解ができないため大きいまま小腸の入り口にやってきて、入り口から入れずそのまま過ぎ去っていきます。

すると体中を吸収されないままの脂分が移動することになります。

体内では完全に異物扱いのため、何とか体外に出そうとします。その結果体中の皮脂腺からアブラソコムツ由来のワックスがあふれ出てくるという事態になるのです。

体中がアブラソコムツの油でぬるぬるしてしまいます。

 

それでも間に合わない場合脂質は小腸を超え大腸へと流れていき、下痢を引き起こします。

とはいえ下痢と言うよりも無意識に脂質が垂れて出て行ってしまうそうで、どうしても食べたい人はオムツを履いて食べろとも言われているそうです。

沖縄ではインガンダラメと呼ばれているそうですが、意味は胃が緩み下痢を引き起こすというそうで昔から注意されていた魚だということが分かります。

 

YouTubeなどを見るとそれでも挑戦する人は後を絶たないようで、人間の好奇心の強さを改めて感じます。皆さんも挑戦する際には汚れてもいい服とオムツを着用の上堪能してみてください。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

カエンタケ 燃え上がる炎の様な赤いキノコ

引用元:カエンタケ | きのこ図鑑(https://kinoco-zukan.net/kaentake.php

燃えさかるような炎のような形、遠くからでも目を引く赤い色。キノコなのですが一般的に想像するような柄に傘がある形はしておらず、真っ赤な指がにょきにょき生えてきているような姿をしています。

姿かたちこそ面白いですが、その実態は世界最強の毒キノコという呼び声もあるカエンタケTrichoderma cornu-damae)です。ブナやクヌギなどの広葉樹の切り株が枯れたところで確認されることが多いようです。あまり目にすることはないキノコ……のはずだったのですが、最近になって生息域を拡大しているようなのです。

 

2024年11月2日の読売新聞の記事「触れただけで皮膚ただれる「カエンタケ」、東京の公園で相次ぎ見つかる…食べると死亡する恐れ」によれば今年の10月から青梅市内の緑地「青梅の森」と隣接する「永山公園」、そして福生市内の「武蔵野台西公園」でカエンタケが確認されたようなのです。

 

毒性は強く食べてから30分ほどで、発熱、悪寒がはじまり、嘔吐や下痢、腹痛、手足のしびれが生じます。高熱の末、髪が抜けてしまったという報告もありました。そして2日後には消化器官の働きが上手く行かなくなるほか、小脳の萎縮、運動障害、脳神経障害が生じ、最悪の場合死に至ります。致死量はわずか3g、最強の毒キノコの呼び声も頷ける強さです。

 

消化器官から脳まで体中に悪影響を及ぼします。その上キノコの中では珍しく触れただけでも炎症を引き起こすようで強い毒性をうかがわせます。

 

幸い特徴的な色と形をしているので知っていれば対策もできそうなキノコです。もし公園や森林で見つけてしまっても触ったり、食べたりしないように細心の注意が必要です。特に子どもは色々なものに興味を持つので注意喚起をしておいた方がいいように思います。不気味な姿も相まってちょっとコレクター心をくすぐる見た目をしていますが、やはり猛毒持ちのキノコですので避けた方が良いです。

もし見つけてしまったら保健所などに報告してあげてください。

 

何気ない生活の一場面に死をもたらす毒キノコがいるというのは何だか怖いですが、今後とも注意をしていきたいものです。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

参考URL:

触れただけで皮膚ただれる「カエンタケ」、東京の公園で相次ぎ見つかる…食べると死亡する恐れ

カエンタケ | きのこ図鑑https://kinoco-zukan.net/kaentake.php

テロメア あなたの細胞分裂はチケット制

テロメアという言葉を聞いたことあるでしょうか?ブラックバーン、キャロル・W・グライダー、ジャック・W・ショスタクはこのテロメアとそれに関わる酵素であるテロメラーゼの研究によって2009年ノーベル生理学医学賞を受賞しました。

 

テロメアに関わる話をざっくりと言ってしまえば、私たちの細胞分裂はチケット制になっており回数があらかじめ決まっているということなのです。もしチケットを使いきったらどうなるか、細胞は分裂できず死を待つだけと言う状態になります。そしてそれは生命体の寿命を意味するのです。

 

細胞分裂のためには、まず染色体が複製される必要があります。そして染色体はDNAの連なりのことです。つまり染色体(DNA)が複製され、そのDNAの情報をもとにタンパク質が合成され、徐々に新しい細胞が出来上がっていき最終的に切り離され……分裂ということになります。こうした細胞が同じものを複製することを体細胞分裂と呼びます。

 

興味深いことにDNAの複製は決まった方向があります。今ここに2本鎖のDNAがあったとします。生物学では一方の端を3‘(3プライム)、もう片方の端を5’(5プライム)と呼んでいます。なんでこんな名前なのかと言うとDNAは塩基・糖・リン酸基の組み合わせでできています。その状態でこの真ん中にある糖は五角形です。炭素があるところに数字を振っていくと、塩基がくっついているところが1番。時計回りに数字を振った結果リン酸がくっついたところが5番となります。

DNAはリン酸結合でくっつきます。つまり片方の5番(リン酸部分)と、隣の糖の3番(水酸基)がくっつき長い鎖を作っていくわけです。結果、リン酸がくっつく場所を提供する水酸基の端を3‘(3プライム)、リン酸基のある端を5’(5プライム)としているのです。

DNAの複製の方向性は常に5’→3’です。

 

複製をするにあたって開始部分となる場所には短い配列の繰り返しがくっついていることに研究者は気づきました。実はDNAの複製には致命的な弱点がありました。それは端っこが複製できず、複製するたびにDNAは短くなっていくということでした。

そしてその短くなることを見越してつけられた余分な個所こそテロメアだったのです。これは回数券のように1回複製するたびに繰り返しの配列が1回分消えていきます。そして無くなってしまうともう細胞分裂が起こらなくなってしまうのです。人間の体細胞は大体50回ほどしか分裂できないとされています。

 

ちなみにこの死への回数券から逃れる方法があります。それが酵素テロメラーゼです。これは末端にあるテロメアつまり回数券を増やしてくれます。不思議なことにニワトリのとさかにはこの機能が備わっているそうです。

 

人間の体にも実はテロメラーゼを上手く使う細胞がいます。なんとそれが体の厄介者であるがん細胞です。がん細胞は自分勝手に増殖を繰り返すのですが、なんとその過程で分裂の上限も取っ払ってしまうのです。

いつの日かがん細胞を上手く利用して長寿や不老不死の技術が確立しようという研究もあるくらいです。

 

テロメアを見ていると生物は死ぬことを最初から見越して作られていることを認識させます。それは単なる偶然なのか?それとも進化の過程で、一定期間で死ぬ方が生存率を高めたのか?気になることが多いですね。

 

長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

カメレオン 思ったことがすぐ顔色に出ちゃう?

カメレオンはトカゲ目カメレオン科に属する動物の総称。ぎょろぎょろと動く特徴的な目、獲物を見つけるとすごい勢いで伸びる舌。そしてなんといっても変幻自在に色や模様が変わっていくその皮膚が目を引きます。

 

周りの環境に応じて自らの体色を変え完全に景色に溶け込んでしまう。そういった忍者のようなイメージがあります。ところがカメレオンは隠れるためではなく自分の姿や感情をアピールするために色を変えているそうなのです。

今回はそんなカメレオンがなぜ色を変えるのか。どのように色を変えるのかについてみていきます。

 

〇カメレオンは隠れるためには色を変えない

カメレオンは通常の色が保護色なことが大半です。

言われてみれば色を変える前のカメレオンは緑色、黄色、茶色とそのままでも十分隠れることができそうな色をしています。つまり外敵から身を守るという点では色を変える必要性はないということになります。

 

一方で獲物に感づかれないように隠れる必要性もあるかもしれません。ところがカメレオンは身動きせず待ち続け、獲物が射程範囲に入ると長い舌で見事に獲物を絡めとって平らげてしまいます。この間体色は部分的に変わることこそあれ、大きく変わることはないそうです。

 

一方で気分と体色は強く結びついています。寝ているときは色が非常に地味になり、活発的に活動し始めると色が明るくなったり、怒ったりびっくりすると色が急変します。またオスの場合は異性の気を引くためにカラフルな色になったりもします。

カメレオンの色と言うのは人間の顔色やおめかしに近いものなのです。

 

〇カメレオンはどうやって色を変えられるのか?

カメレオンの皮膚には虹色素胞の層が2枚重なっているようにできています。

虹色素胞にはとても小さな結晶が入っており、この形の組み合わせを変えることで色を変えています。リラックスしているとき結晶はぴったりとくっついて並び全体的な色味は青色になり、別個に細胞にある黄色の色素細胞と合わさり最終的に緑色に見えます。

ところが虹色素胞内の小さな結晶が離れ離れになると青が薄れていき、黄色からオレンジ色が強く見えてきます。身体の奥にある層の虹色素胞では主に紫外線を反射したり、集めたりしているようで体温の維持に使っているようです。

 

ヘビやトカゲは表情が読み取りにくく何を考えているのか察するのが難しいですが、カメレオンは表情がそのまま体の色に出てしまうことを知ると何だか親近感がわいてきました。

人間が顔色を読み合うように、身体の色を使って会話をしているなんてこともあるのかもしれません。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

ニコラ・アペール 長期保存を可能にした凄腕パティシエ

皆さんは缶詰を食べたことをあるでしょうか。

サバ缶やシーサラダ缶、ホールトマト缶、フルーツポンチ缶……などなど様々な種類があります。変わり種だとパンの缶詰や、カップヌードルの缶詰、空気の缶詰などがあるでしょうか。

どれも長期保存がきい1年や2年、ひょっとしたらそれ以上持つことも珍しくありません。

 

食べ物が腐らず長期保存できるというのは現在ではよく目にする技術ですが、実はこれが可能になったのはおよそ200年ほど前で思ったよりも歴史は浅いのです。今回は食糧長期保存の歴史に名を残すパティシエ、ニコラ・アペールのお話です。

 

〇戦争に必要だった長期保存技術

「戦争は発明の母」と言う言葉があります。

戦争では通常では考えられないような人数の移動や武器の製造、そしてもちろん兵糧の調達が必要になるため、それらをクリアするにあたって新しい発明が次々と生まれるという発想です。戦争自体は良くないですが、戦争の副産物によって我々の生活は確かに豊かになっているとも言えます。有名なのが戦争時の情報伝達用に開発されたインターネットでしょうか。

 

1795年、フランス政府は軍事食糧調達の困難を解決するために食糧の長期保存方法を公募します。というのも当時の軍隊と言えばクラッカーと乾燥肉。それ以外は行く先々の町や集落で食糧を購入。しかし武器で脅して奪っていくなんて噂もたち評判も良くなかったのです。それどころか食糧調達のために本拠地を留守にしたらそのまま奪われて敗走、冬の時期には売ってくれるところもなくあえなく餓死など食糧調達の不安定さに常に悩まされていました。当時、長期保存とはどれだけお金を積んでも手に入れたい夢の技術だったのです。

 

〇立ち上がったのはパティシエ ニコラ・アペール

その話を聞いて料理人ニコラ・アペールは奮起します。というのもアペールはこの懸賞金の話が出る前からジャムやシロップをガラス瓶に詰めればかなり長持ちすることを知っていたからです。

 

彼は貴族や王家も御用達のパティシエでした。学校に通ったことはなく己の技術と経験ここまで実績を上げた凄腕の持ち主でした。個人的には独自の技術をもった職人に近い存在だと思います。

 

とはいえ軍隊が欲したのはジャムやシロップのような保存しやすいものではなく、肉や乳製品、調理品など傷みやすいものでした。アペールは条件を満たす方法を探します、そして8年の月日をかけ方法を確立します。

 

料理が入った首の長いガラス瓶を半時間ほど湯煎し、空気を抜いてコルクで密閉するという方法でした。これによって食糧の長期保存の道が開かれたのです。ちなみにこの方法で牛乳が6年間もったとも言われておりますがにわかには信じられない数字です……、いくら何でもその頃にはチーズになってしまいそうですよね。

 

興味深いのはこの当時まだ細菌の存在は知られておらず、熱を加えて密閉すると味は保たれるみたいだけど何故か?についてどう説明してたのかですね。理論は分からないが経験で実現してしまうところにニコラ・アペールという職人の神髄がある気がします。

ニコラ・アペール自身が本を出していたそうなのでちょっとそこら辺はまた後で調べてみたいです。

 

懸賞金を手にしたアペールはガラス瓶詰め工場を作り、繁盛したようです。

しかしガラスのためによく割れることが欠点でした。これを見てもっと良い容器を探そうという動きが活発化します。そうして出てくるのが現在の缶詰と言うわけです。

普段何気なく使っているものにも歴史があるのは興味深いことです。缶詰を落としてしまったらガラスじゃなくてよかったとアペールに思いをはせてみてください。

 

今回も長くなってしまいましたがここまで。

読んでいただきありがとうございました。