2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

現代だから読みたい『福翁自伝』 人はなぜ勉強するのか?に対する一つの理想。

現代だから読みたい『福翁自伝』 人はなぜ勉強するのか? 人はなぜ勉強するのでしょう? 日本紙幣の人物が変わったのが2004年だからもう14年も経過したことになります。 千円札は夏目漱石から野口英雄へ、五千円札は新渡戸稲造から樋口一葉へ、1万円札と言え…

現代だから読みたい『老子』のすすめ

世の中の価値観に疑問を持っている方、 『老子』を読んで見ませんか? 諸子百家の思想の中でひときわ異彩を放つのは『老子』ではないかと思っています。 大げさに言ってみましたが単に私が一番惹かれているだけかもしれません。 私は特に専門的な知識がある…

『小説十八史略(一)』1章 感想 「妲己(だっき)と言う恐怖」

『小説十八史略(一)』1章 感想 ※ネタバレを含みます。ご注意ください。 傾国という言葉があるそうで、手元の辞書によれば「〔国の存在を危うくする意〕(国政の妨げになる)美人」とのこと。 第1章にも様々な見どころがあるのですが、妲己(だっき)と言う女性は…

頭木弘樹さんの『絶望名人カフカ×希望名人ゲーテ 文豪の名言対決』——名言を比較する愉しみかたもある

名言集には色々な種類があるけれども、ゲーテとカフカを並べてみるという試みは意外でした。 けれども頷けます。というのもこの二人、非常に対照的で並べると実際面白い。 カフカの代表作は突飛な世界設定と展開が非常に魅力的で、主人公が突然虫になってし…

中国史入門に陳舜臣さんの『小説十八史略』を読んでみる①。

中国史入門に『小説十八史略』を読んでみる①。 中国史を題材とした小説を読むときにどうにも歴史の全体の流れが分かっていればもっと楽しめるのだろうなと思うことがよくあります。 日本の歴史文学だと日本史に疎いとはいえ、幕末なら坂本龍馬や西郷隆盛、戦…