牛乳 どうしてバターは黄色なのか?

牛乳からバターやチーズができるのは何だが納得がいかないと思いませんか?

最初は白色だったのにどうして最終的に黄色になってしまうのでしょうか。

実は結論から言ってしまうと牛乳は黄色の液体です。これは牛乳に含まれたカロテノイドの色です。なのでバターやチーズが本来の持ち味を発揮しているということになります。

 

なぜ白色に見えるのかを考えていきたいと思います。

そもそも色とはどういうことなのかと言う点を簡単に整理しておきます。

ニュートンのプリズム実験があり光は様々な波長が重なったものです。なので上手く分光してあげると虹のような各色が取り出すことができます。つまり光はすべての色の混ざった状態です。

 

そう考えた上で緑色の葉っぱを見てみましょう。これは葉っぱが緑なのではなく緑が反射されているということになります。赤や青は葉っぱに吸収され光合成に使われますが緑は使わないので反射します。

すると人間の目は光の中から緑だけが返ってくるので「葉っぱは緑」と言う風に考えているのです。

 

では光が全部吸収されてしまうとどうなるか?これは黒色です。

逆に全部の色が返ってくると白になります。

牛乳内には脂肪酸とタンパク質の一種であるカゼインが粒子になって牛乳にまんべんなく存在しています。こういった状態をコロイドといいます。

コロイドたちは光が差し込んでくるとそれをあらゆる方向に反射させてしまいます。

その結果我々の目に帰ってくる光は単一ではなく全部の色が均等に帰ってくることになり、あたかも白色のように見えているのです。

なので暗いところで牛乳を見ると黄色っぽく見えます。これは乱反射する光が弱く本来の色が見えやすくなるためです。

 

乱反射をして白っぽい色を作る仕組みのものにすりガラスがあります。通常のガラスは無色透明なのですが、これは表面に非常に細かな凹凸があります。そしてこの凹凸が光を乱反射することで景色を見えにくくしているわけです。ただこの細かい凹凸は水をかけるとその隙間が埋まるので透明に戻るというわけです。

 

普段何気なく見ている牛乳ですがこういった視点で見てみるのも一興ですね。