マツカサウオ 停電で見つかった意外な特徴

この時期になると気に茶色の松かさ(松ぼっくり)を見かけます。

ちなみに地面に落ちた松ぼっくりはかさが開いていますが、ここに種が入っていました。それらを飛ばし役目を終えたものが地面に落ちてくるのです。ただ落ちるタイミングというものは決まっていないらしく種をすべて飛ばしてしまった後でも気についたままということも珍しくないそうです。

 

ちなみに松を英語でパインと言います。そうあの南国の甘いフルーツと名前が一緒なのです。これは松かさの若い時期の姿とこのフルーツの姿がよく似ているため名前が付けられたのです。だからパイナップルというのは元々松の果実を指していました。

似たものの名前をつけると言った同じような名前のつけかたはキウイとキウイバードン関係でしょうか。こちらはキウイバードが先で、それに似た果実ということでキウイフルーツになったそうです。

 

今回紹介するのは松かさに似た魚であるマツカサウオについてです。

100mまでの海に生息しています。

その姿は松かさのようにも、フルーツのパインアップルのようにも見えます。ただ黄色っぽいので実際にはフルーツに近いような気がします。

全身が硬い鱗に覆われておりその鱗は少しめくれたようになっており縁が黒く目立つようなデザインになっています。鎧武者をほうふつとさせる姿からヨロイウオとも呼ばれています。

固さに特化したためか動きは遅く、岩場に隠れて夜を待ちます。そして夜になったら群れで餌を探しに行きます。

 

実はこのマツカサウオ、顎に発光する微生物を飼っており光ります。

ただそれはマツカサウオが発見されてからもしばらく気づかれませんでした。と言うのもその光る範囲があまりにも小さかったためです。携帯の着信通知くらいの光で緑っぽく輝きます。夜の海ならいざ知らず明るい場所では気づかれなかったのです。

そんなマツカサウオの特技があきらかになったのは1914年のこと。魚津水族館が停電になってしまった際に展示されていたマツカサウオが光っていることが分かったのです。それ以前からマツカサウオは確認されていたのですがわざわざ暗いところにおいて眺めるという人いなかったようです。

 

ただ今でも何をするために光っているのか詳細な理由は分かっていないそうです。

あなたが何気なく見ている生き物も暗闇で観察すると、まだ誰も気にしていなかっただけで実は光っていたりするかもしれません。

 

 

出典:WEB魚図鑑 マツカサウオより URL: https://zukan.com/fish/leaf74773

 

また美ら海水族館が運営している美ら海だよりではマツカサウオの貴重な発光している写真が見られます。【マツカサウオ、本当に光ってる?】 | 美ら海だより | 沖縄美ら海水族館 - 沖縄の美ら海を、次の世代へ。- (churaumi.okinawa)

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。